セカンドオピニオンとは

最近よく耳にするようになったセカンドオピニオン。言葉は知られるようになりましたが、自分が通い慣れているクリニックとは別のお医者さんに掛かる、というセカンドオピニオンを実践するには主治医であるかかりつけのお医者さんに対して、何かしら後ろ髪を惹かれるような気になる人もいますが、心の中に「二股を掛ける」という悪いイメージがあるからでしょう。

セカンドオピニオンの考え方の前提には、主治医と共により良い医療方法を選択する、という精神があります。つまり、患者にとって最善の治療方法を主治医との間で判断するために別の医師の意見を聞くことが重要だとする考え方です。

ところが残念なことに、セカンドオピニオンを正しく理解していない医師がいることも事実です。中にはプライドが高い医師に対して患者がセカンドオピニオンを申し出ると嫌がられて、転院を勧められたりします。難しい問題ですが、どのような医師かを患者が判断する必要があります。ただ、患者にとって誤解しないようにすべきことは、別の医師の意見を聞いて主治医を判断することではなく、主治医と共に善処できるようにすることなので、主治医との相性が合わないとか、もっと設備の良い所に転院することなどのためではないということです。患者と医師の間には信頼関係が必要で、物理的な医療以上に精神的要素は病状にも影響します。

医療の進化は著しく、常に新しい治療方法が開発されていますので、そのすべてを一人の医師が把握しているとは限りません。患者に対して提供すべき医療は医師によっても違いがあることもあることを考えれば、セカンドオピニオンの存在は大変重要です。